(前回のあらすじ)
老後は元気なうちにサ高住に入り自由にのんびりと暮らしたいという なごみ。
そんななごみにサ高住と老人ホームの違いを教えてもらう、りえだったが・・・?
(前回の記事は↓コチラ↓)
サ高住へのなごみちゃんの熱い気持ちはよくわかったけど、わたしは子どももいないし一生安心して住める有料老人ホームの方が興味が沸いてきたなぁ・・・
介護を受けながら暮らしていけるサ高住もあるけど、自分がどの程度の介護度になるかなんて誰にもわかんないもんねぇ・・・。
実際、介護が必要になってから探してもなかなか入れるところが見つからないって話はよく聞くよね。
うん、子どもがいないからこそ、元気なうちに要介護になっても住み続けられる有料老人ホームに入れたら安心かも。
有料老人ホームの種類とその違いって?
現在、有料老人ホームと呼ばれるものは以下の3種類に分類されます。
- 介護付 有料老人ホーム
- 住宅型 有料老人ホーム
- 健康型 有料老人ホーム
このうち、健康型は字の如く、健康な高齢者が暮らすための施設です。
施設数は全体から見るとかなり少ないのが実情です。
施設数で見ると有料老人ホーム全体の1%未満となっています。
有料老人ホームの多くが、介護付き有料老人ホームまたは住宅型有料老人ホームです。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは自治体(都道府県)から介護保険制度上の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設です。
この認定を受けているということは簡単に言えば、介護のために必要なケアマネージャー、介護士や看護師、リハビリ指導員や生活相談員などのスタッフ数が基準を満たしていて、かつ、施設の設備や運営体制も定められた基準にしたがっていると認められているということです。
24時間介護スタッフが常駐し、食事や清掃などの生活支援、入浴・排泄などの介助サービス、リハビリなどの介護サービスを利用できます。
利用料は介護度に応じて決定します。
基本的には施設内で介護サービスを利用しながら、そこに暮らし続けることができる有料老人ホームです。
介護付き有料老人ホームは、介護専用型といって入居条件が要介護~となっている施設もあり、その場合は健康(自立)の場合は入居することができません。
住宅型 有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームの場合は、介護付きのように「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているわけではありません。
基本的には食事や清掃などの生活支援サービスやスタッフによる見守りや緊急時対応などのサービスを受けられます。
介護サービスについては必要に応じて外部の業者や併設されている施設のサービスを利用することになり、介護の費用は利用した分を支払うことになります。
最近では介護付きと同じように自社で介護サービスを提供している住宅型有料老人ホームも増えていますが、どの介護度まで対応しているかは施設により異なっているのが現状です。
健康型有料老人ホーム
健康型有料老人ホームは、健康な人(自立)を対象とした住宅型施設で、食事サービスや家事のサポートが受けられるほか、温泉やスポーツジムなど豪華な設備が併設されているところが多いのが特徴です。
その分、入居時に支払う一時金が高いところも多く、豪華なところは億を超えるような富裕層向けの施設も。
ただ、健康型は自立していることが入居の要件なので、将来介護が必要になると退去しなくてはならないケースもでてきます。
ということは、介護度が重くなってもずっと暮らせるのは介護付き有料老人ホームなんだね。
住宅型は介護付よりは入居だけ考えたら費用は安く済むみたい。でも外部の介護サービスを利用することになって利用回数が多くなるほど、今度は介護サービス利用料が割高になって介護付きの方が良かったっていうことも出てくるんだって。
なごみちゃんは、健康型みたいな施設が好きそうだよね。
いいよねぇ、ホテルみたいでさぁ・・・
費用の比較
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)と有料老人ホームでは、一般に入居時の費用に大きな差がでます。
というのも、サ高住は基本的には、一般の賃貸契約と変わらず、入居時には賃料の何ヶ月分かの敷金(保証金)を支払い、その後は定められた賃料や管理費、サービス利用料を毎月支払う形が一般的です。
それに対して有料老人ホームは、入居時に施設利用権として、その施設に入居する権利を購入する場合がほとんどです。
入居時の費用は施設の規模や豪華さなどにより、数千万~億以上かかるところも。
この場合、入居後は家賃はかかりませんが、必要な管理費やサービス利用料、食費など(施設により異なる)を毎月支払うことになります。
表にするとこうなります。
有料老人ホーム | サービス付き高齢者向け住宅 | |
入居時にかかる費用 | 施設利用権(※1) | 敷金・保証金(0~家賃の2・3ヶ月分の場合が多い)(※2) |
毎月かかる費用 | 10万~(平均約20万円) | 10万円~(平均約15万円) |
(※1)施設利用権は施設の規模や内容によって異なり、数百~数千万、場合によっては億となるようなところも。
ただし、有料老人ホームでも入居時の支出を抑え、その分月々の利用料で支払うという形式のところも増えています。
(※2)サ高住でも、入居時にまとまった金額を支払う施設もあります。
この場合、支払った金額は前払い家賃として扱われ、月々の負担は家賃分だけ減ることになります。
有料老人ホーム 入居時にかかる費用の注意点
基本的に有料老人ホームは入居時に大金(施設利用権)が必要なイメージがありますが、この施設利用権は、入居時の年齢によって異なってきます。
一般的に若いうちに入居するほど施設利用権は高くなります。
同じ年齢で入居することを考えると、やはりサ高住より有料老人ホームの方が金額的には高くなる傾向があります。
うーーん、やっぱり有料老人ホームに元気なうちから入居っていうのはお金はかかるのね。
サ高住でも前払い家賃方式を採用しているところも
サ高住でも入居時に終身利用権のような形で家賃をまとめて前払いするか、月々支払うかを選ぶことができる施設があります。
この場合は一見すると入居時の費用がかからない方が安く済みそうですが、実際長期に渡ってそこで暮らすのであればトータルで支払う金額が安くなる場合もあります。
前払い金方式を採用しているサ高住には、介護型といって、介護サービス(施設に入居している入居者に対して食事・入浴の支援や機能訓練などのサービス)を提供する要件を満たしていると厚生労働省から認定された施設もあります。
介護型のサ高住は、一般型に比べて、将来介護が必要になった場合もそこに住み続けることができるので、前払い家賃方式を選ぶことも選択肢のひとつですね。
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